《鈴木治行/音楽・映像・言葉〜京フィル新作初演プレ・イヴェント》

 

開場 19:00 開演 19:30
予約 2500円
*当日券は+500円

 

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黒坂圭太「マチェーリカ/MATIERICA」(音楽:鈴木治行)
ソプラノと電子音のための「Perception IV」(ソプラノ:太田真紀)
バスター・キートン「一週間」(音楽・演奏:鈴木治行)
トーク 鈴木治行×松井 茂(詩人、情報科学芸術大学院大学【IAMAS】准教授)

 
 

2018年4月15日に京都フィルハーモニー室内合奏団は、京都コンサートホールにて作曲家・鈴木治行の新作委嘱オーケストラ作品「Gyrocompass」を初演します。この機会に「外」において鈴木治行の電子音楽や映画音楽の領域の創作を紹介し、さらにトークによる解説も行います。

黒坂圭太はアニメーション表現を主軸として多様な創作活動を展開し、アヌシー、オタワ等の国際アニメーション映画祭をはじめ国内外で多数の受賞があり、現在は武蔵野美術大学映像学科の教授を務めています。「マチェーリカ」は「約5,000枚の鉛筆画をたえずオーバーラップさせる撮影方法により『移り行く意識』の視覚化を目指し」た作品で、アニメーションという映像表現の領域を拡大する本作品の音楽を鈴木治行が担当しています。

鈴木治行は電子音楽の領域でもオリジナリティ溢れる活動を展開してきており、「Perception IV」はソプラノが電子音楽に組み込まれた声と会話をしながら進行し、オリジナルとコピーの声を拮抗させることによって録音再生技術というテクノロジーの本質に迫ろうとする作品です。

さらに鈴木治行は自身の演奏する電子機器などによって、古いサイレント映画にライブによる音響を付け加えるという試みも行っています。代表的なものに京都でも上演されたカール・ドライヤー監督『裁かるゝジャンヌ』(1928)のための音楽があります。いわゆる伴奏音楽ではなく、上記した鈴木の作曲の路線を敷衍したサイレント映画への音楽は、時間芸術であるはずの映画、そして、音楽に新たな時間感覚を呼び込みます。

詩人であり、情報科学芸術大学院大学にてメディア芸術などについての研究を行っている松井茂は現代音楽に対する造詣も深く、作曲家・三輪眞弘の書籍の編集なども手掛けています。松井と鈴木によって「反復もの」「句読点」「語りもの」「伸縮もの」といった鈴木の作曲技法の総括と、音楽の未来についての展望を探求する予定にしています。

 
 


鈴木治行
 
1962年東京生まれ。独学で作曲を始め、大学在学中に作曲の手ほどきを田中賢氏に受け、湯浅譲二ゼミ、近藤譲ゼミを聴講、南弘明氏に対位法を師事。1985年より「月刊カセット」を発行し、約3年に渡って毎月制作、販売。1990年、若手作曲家グループTEMPUS NOVUMを結成。1992年、ヴィデオ作家山口卓司氏の協力により初の個展を開催(新宿X-Point)。1995年、『二重の鍵』が第16回入野賞受賞。同年2度目の個展「記憶の彫刻/超克・鈴木治行の音楽宇宙」を開催。1997年、衛星ラジオ「Music Bird」にて鈴木治行特集が放送される。ガウデアムス国際音楽週間(2005年、オランダ、アムステルダム)、サンタマリア・ヌオヴァ音楽祭(2006年、イタリア)、Les Inouies(2007年、フランス・ボルドー)、Experimental Intermedia(2010年、アメリカ・ニューヨーク)、Music From Japan(2016年、アメリカ・ニューヨーク)などに参加。その後のまとまった個展として、2007年〈「語りもの」シリーズ全作公演〉、2013年〈「句読点」シリーズ全曲演奏会~脱臼す、る時間〉開催。2014年には「秋吉台の夏2014」にゲスト作曲家として招待参加。作品は国内外で演奏、またNHK-FM、CSラジオスカイ、ラジオ・フランス、ベルリン・ドイツ・ラジオ、DRS2、ラジオ・カナダなどで放送されている。他ジャンルとのコラボレーションにも関心を持ち、演劇、美術、映像などとの共同作業を行っている。主な仕事として、『M/OTHER』(2001年、監督:諏訪敦彦、第52回カンヌ国際映画祭批評家連盟賞受賞、第54回毎日映画コンクール音楽賞受賞)、『H story』(2003年、監督:諏訪敦彦)、『不完全なふたり』(2005年、監督:諏訪敦彦)、『よみがえりのレシピ』(2011年、監督:渡辺智史)、『フタバから遠く離れて』(2012年、監督:舩橋淳)、『チョコリエッタ』(2014年、監督:風間志織)などがある。また実験映画の飯村隆彦とも何度もコラボレーションを行っており、2011年8月にはサントリー・サマーフェスティバルにて飯村の映像との共同作業として『Film Strips 2(生演奏版)』初演。更に、2000年以来新作映画と平行してサイレント映画とのライヴ・パフォーマンスも行ってきた。2014年にはサイレント映画『カメラを持った男』のライヴ演奏で初の海外公演が実現(ドイツ、ケルン)。その他のコラボレーションとして、『キオミℓ』(1996年、演出:宮岡秀行)、『循環する日常生活』(1996年、六本木ストライプハウス美術館)、劇団天才ホテル『失明する世界』(2006年、演出:佐藤智恵)、演劇集団portB『荒れ地』(2008年、旧豊島区中央図書館)、『饗宴のあと~After The Symposium』(2015年、東京都庭園美術館)などがある。ソロCDとして、これまでに『システマティック・メタル』『語りもの』『鈴木治行電子音楽作品集1』『比率』の4枚がリリースされている。近年は電子音楽の自作自演も手がけている。2010年からは入野賞の審査員も担当。

 


太田真紀
 
同志社女子大学学芸学部声楽専攻卒業。大阪音楽大学大学院歌曲研究室修了。東京混声合唱団のソプラノ団員として活動後、文化庁新進芸術家海外研修制度にてローマに滞在。
これまでにローマのイザベラ・シェルシ財団、ケルン大学にて無伴奏ソロリサイタルを開催。三ツ橋敬子指揮・いずみシンフォニエッタ大阪定期演奏会へソリストとして出演したほか、シェルシ音楽祭(バーゼル)、ヌオヴァコンソナンツァ・フォンダメンタ・フェスティバル(ローマ)、ブタペスト・ミュージックセンター、武生国際音楽祭、東京オペラシティリサイタルシリーズ”B→C”、サントリー芸術財団サマーフェスティバル、ニュイ・ブランシュ Kyoto他に出演した。近年はアンサンブル九条山のメンバーとしても活発な演奏活動を行っている。

 


松井 茂
 
1975年東京生まれ。詩人、情報科学芸術大学院大学【IAMAS】准教授。
http://www008.upp.so-net.ne.jp/methodpoem/